悪貨

九条バリアー みたいな底辺だけを見るのは良くないと思って、ちょこちょこ読んでみたら、結構真っ当なことも言ってるんですよね。

【特集・憲法】60年の平和の大きさ

あの戦時中とこれからと、どこが違うでしょうか。むろん、大きく違います。しかしいまみんな、理性を眠らせて、映画を見ながらうまくいくことだけを願い、それが満たされて、感動の涙を流しています。このような精神状態は、まったく戦時中の前半とよく似ているような気がするのです。で、現実は映画と違うから、やめることもできなくて、ずるずる。深みにはまる可能性がたいへん高いのではないでしょうか。北京オリンピックの野球で、日本代表の負けがほぼ決定的になったとき、みんなの願望を代表して、アナウンサーは絶叫しました。「ここで絶対負けるわけにはいきません!」そしてその絶叫の直後、負けが決まりました。こういうアナウンスも、すごく日本的です。

 この情けない私たちに歯止めをかけるすべはあるのでしょうか。知性や理性を眠らせないですむ方法はあるのでしょうか。  そのための根本理念が、憲法第九条なのではないかと私は思います。

これなんか、結構説得力あると思うんですよね。
熱狂しやすい国民へのストッパーという発想は無かったので、ちょっと見る目が変わりました。

とは言え、相変わらずな所は相変わらず。

第九条があったからこそ、戦後の日本はアメリカに従属していたにもかかわらず戦争に巻き込まれないで済んだし、また、過去に侵略したアジアの国々との関係で過度の緊張が生まれなかったのだ、という事実を、しっかり認識し直すべきときだと思います。

後者は置いといて、戦争に巻き込まれなかった方ですけど、これって単に運が良かっただけなんですよね。
確かに九条のおかげで面倒な手続きいるので、兵士出さなくても済んだのはあります。それは認める所です。
でも、日本が直接的な戦闘に巻き込まれなかったのって、日米安保の傘に守られた上で、朝鮮半島が東アジアの火種を全部引き受けてくれたからだと思うんですよ。

九条は60年続いた日本の平和を確立した最後ピースかもしれないけど、唯一のピースではなく、日米安保の隣を埋めるピースだった。
この事実はしっかり認識すべきだと思います。

で、置いといた方ですけど、読み進めるとちゃんとオチが付いています。

この人は大日本帝国の近隣諸国への侵略を〝侵略〞と認めない※5ことひとつをとっても、中国や韓国との友好平和をうまく前進させることのできない危険な人物だと思います。

「東アジア」ならまだ分かるんですけどね?